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平成20年掲載分
■ハロー・トーキョー事業開始あいさつ
■出石里丘と錦町オフィスロンドンバスイルミネーション点灯式
■温泉大国日本を世界の温泉治療のメッカに
■スーパー駅長たまが「たま卿」に
■たま電車デザイン発表会あいさつ
■財団法人両備てい園記念財団第30回助成金贈呈式ごあいさつ
■両備システムイノベーションズ設立20周年記念・社名変更のごあいさつ
■『街は青春』〜コマソン誕生の由来〜
■たまスーパー駅長の夏帽子戴帽式あいさつ
■両備バスカンパニーの誕生
■スーパー駅長“たま”がフランス映画デビュー
■福山両備タクシーカンパニー 新社屋竣工式あいさつ
■両備グループ東京事務所 開設あいさつ
■スーパー駅長“たま”の駅長室 竣工式あいさつ
■平成20年度新入社員歓迎あいさつ「自らを磨き、現場で光ろう!」
■規制緩和の功罪が分かる、中鉄バスと岡山電気軌道との共同運行秘話と提言
■夢二郷土美術館が世界のミシュランの一つ星に
■たま駅長が“スーパー駅長”に特別昇進
■年頭挨拶「チャレンジ5で日本一!“現場力を磨く”」
 


ハロー・トーキョー 事業開始あいさつ

両備グループ
代表 小嶋光信


今日このようにご来賓の皆様をお迎えして、200名以上の社員の皆さんの前で盛大に発足式ができますことを大変嬉しく思っております。


今、両備グループで進めている和歌山電鉄貴志川線や中国バスの企業再生の目的は、規制緩和で疲弊して倒れていく地方の鉄道・路線バスを守り、存続のスキームを作るための企業活動です。

和歌山電鉄では、スーパー駅長たま様(和歌山県勲功爵位をいただいたので、敢えて様です)や、いちご電車、おもちゃ電車などの活躍と地域一体の活動が、一つの地方鉄道再生のモデルケースとなり、地方鉄道約90路線のうち70路線くらいの赤字路線が、新しくできた「公有民営」という方法で、生き残るチャンスが出てきました。

また、福山市の中国バスという日本一激しい労働紛争が一因で破綻したバス会社の再生で、地方路線バスの衰退はマイカーによる顧客逸走だけではなく、顧客不在のストライキなどでの顧客離れが大きく原因していることが分かりました。これは旧来の補助金制度が、経営努力をすれば補助金が減るという、全く経営意欲の沸かないやり方であったことに起因し、それに乗じた組合が、顧客不在でストをして、サービスをしないでも、賃金や労働条件をはね上げて、その付けを補助金に依存するという不都合なものだったのです。その付けで運賃改訂を余儀なくされ、それでさらに顧客離れがおこる悪循環が起きていたことが分かりました。それを昨年、中央で、政・官の皆さんに話を聞いていただく機会があったので、「経営努力を反映し、改善を進める補助金」を主張したことが一つのきっかけになり、この4月から経営努力をし、コストを下げれば、いわゆるインセンティブを認める画期的補助金制度が出来ました。

制度は出来ましたが、地方財政が極めて厳しいため、仏作って魂入らずになる懸念はありますが、ともあれ地方公共交通の見直しがお陰様で大いに進みました。


今回のハロー・トーキョー再生の目的は、この地方公共交通の維持・存続の活動とは違い、私が30年以上進めている日本一のタクシーという目標が、ひょっとこの会社の再生でできるのかもという胸のトキメキを感じたからです。

竹内専務と松田常務から、ハロー・トーキョーの再生の候補に両備があがっているという報告を聞いて、ホームページで調べてみました。すると全てはお客様のためにという考え方の奥には、「お客様の満足は、レーバーサティスファクション…即ち働く者の満足ができていないと達成されない」という理念を持った、タクシーで働く者の理想的な姿を求めた会社でした。そのサービスで、ハロー・トーキョーは社会経済生産性本部が行っている「*ハイ・サービス日本300選」に選ばれるなど、規制緩和の寵児的存在でした。各地で規制緩和によって雨後の竹の子のようにできたタクシー会社の多くは、ただ供給過剰を助長し、サービス低下とピンハネだけの劣悪な労働条件をもたらし、業界そのものを奈落の底に引きずり込む存在が多かったのですが、この会社だけは違ったのです。

わが両備グループも、「忠恕=真心からの思いやり」を経営理念に、社会への思いやりとして「社会正義」、お客様への思いやりとしての「お客様第一」、社員への思いやりとしての「社員の幸せ」を経営方針としているので、ハロー・トーキョーの理想と良く似ていたのです。


昨今の100年に一度の世界不況で、大企業さんも多くの人員リストラをされるようですし、株主優位の経営ではそうならざるを得ないかもしれませんが、資本だけで会社は成り立たないのです。アメリカ型の経営は社員を大事にしませんが、社員無くして企業は成り立たないのです。

両備グループでは、1910年西大寺鉄道として開業以来、どんなに苦しくても社員のリストラをせずに、事業の拡大による人材の活用で乗り切ってきました。この労使の信頼関係が57社中ほぼ全社黒字という結果に現れているのです。

ハロー・トーキョーは、一口に言って「サービス一流、経営五流」というか、経営不在というか、働くみなさんとお客様にとっては素晴らしい事業形態でしたが、経営不在で倒れたのです。従って、同じことをしていたのではまた潰れてしまいます。しかし、だからと言って経営重視で皆さんの夢を壊してしまったら多くのお客様にご支持いただいているハロー・トーキョーという他に類のないタクシーとしての存在意義はなくなります。いかにこの夢を残し、経営にのせるかが勝負です。よそに行くより働きやすい、やりがいがある体制をいかに維持出来るかがその分かれ目です。この1年間は全部ではありませんが、ほぼ旧会社の賃金・労働条件を踏襲します。この一年の内に皆さんと十分話し合って、新しいハロー・トーキョーのあり方を、お互いに譲り合ってつくっていきたいと思います。
ハイサービス・高収入を成り立たせる方程式の解は、高運収です。

ハロー・トーキョーのハイサービスから両備も学ぶ物が多くあります。非常に社員の皆さんのモチベーションが高く、自らの努力で高いレベルのサービスを維持していることには感心させられます。今日もお迎えに来ていただいて、コートを渡したら、スーツカバーをかけてトランクに入れて、その上にほこり除けにカバーをかけてくれました。これには長年タクシー事業に携わっている私も感激させられました。

また、日経BPの女性の記者さんが、「たくさんタクシー会社を取材しましたが、ハロー・トーキョーの乗務員さんは品が良い人たちですね」と言っていただいて、更に感激しました。

両備型の安全・サービスの教育は、公共交通として多くの人命をお預かりしているということで、規則・規律中心ですが、ハイサービスを可能にするハロー・トーキョーの教育は大変参考になります。お互い良いところを取って、日本一の理想的なタクシーを目指しましょう。


今日からは、過去の悪いところは全て忘れて、良いところは全て残して、新生ハロー・トーキョーとしてがんばりましょう!

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*「ハイ・サービス日本300選」受賞
※「ハイ・サービス日本300選」とは、社会経済生産性本部サービス産業生産性協議会(代表幹事:牛尾治朗)が、2007年11月より、イノベーションや生産性向上に役立つ先進的な取り組み(ベストプラクティス)を行なっている企業を表彰・公表することで、サービス産業全体のイノベーションや生産性向上を促進することを目的とし、四半期ごとに20〜25社程度を選定・公表しているもの。3年間で300選を目標としている。
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ハロー・トーキョー発足式 ハロー・トーキョー出発式 ハロー・トーキョー車両


[ニュースリリース] 両備グループ「ハロー・トーキョー鰍傘下に」

<2008.12.11>


両備ホールディングス 小嶋社長

出石里丘と錦町オフィスロンドンバス
イルミネーション点灯式

両備ホールディングス
社長  小嶋 光信



08両備クリスマスイルミネーション 岡山市出石地区連合町内会の守屋会長の計らいで、先日岡山東ライオンズクラブ宮原会長からイルミネーション一式をいただき、岡山インターパークス内(岡山市幸町)の里丘に飾りつけ、今晩その点灯式を行いました。


岡山インターパークスは、岡山市の出石小学校跡地開発のコンペで、幸町の公園との一体的開発を企画して、駐車場を活用した里丘を築く案で弊社が採用され開発したもので、市民の皆さんの憩いの場として、またイベントのステージとして、楽しく活用していただきたいと思っていました。
今回いただいたイルミネーションを両備不動産カンパニーの社員の皆さんが手作りで、心を込めて楽しく飾りつけてくれ、共生保育園の園児のみなさんの絵も飾ってあり、初めての里丘のイルミネーションは大変温かいものになりました。


同時に今年3年目を迎えた、錦町(両備ホールディングス旧本社)のロンドンバスを中心にしたクリスマスイルミネーションの点灯式も行いました。
両備では「歩いて楽しいまちづくり」として、『街は青春』の歌詞のように、花盛りの街をつくろうと花を植えていますが、クリスマス時期にはイルミネーションで“歩く楽しみ”を市民のみなさんにプレゼントしようと始めたものです。


女性社員が中心に、手作りで、またみなさんの家から使わなくなったクリスマスの飾りなどを持ち寄って、こちらも楽しみながら作ってくれました。
ライオンズクラブからいただいたイルミネーションも加わり、今年は一層華やかになりました。そのイルミネーションの灯りの下、今年はノンアルコールのスパークリングドリンクとお菓子で、ちょっと洒落たパーティをしました。それに不景気な時ほど元気良くと、両備音楽隊を結成して、ファンファーレとクリスマスソングの演奏をしてもらい、何かヨーロッパの街角のイベントのようで、楽しいひと時を過ごしました。


みなさんが手作りで取り組んでくれたクリスマスデコレーションを、労を惜しまず楽しかったと言ってくれたことが、社長として凄く嬉しく思いました。


<2008.11.26>


両備グループ・小嶋代表

温泉大国日本を世界の温泉治療のメッカに

両備グループ 代表
岡山大学 エグゼクティブ・アドバイザー
小嶋 光信


日本は、世界の3分の1、約1,000カ所の温泉地を有する温泉大国でありながら、この世界的資産を活かしきれずに、多くの温泉地は寂れ、経営の危機にある温泉旅館、ホテルが多い。これは特に高度成長時代に企業の社員旅行や一般の大型団体向けに建てられた温泉旅館やホテルが、成熟化した経済の中、ライフスタイルも変わり、大型の団体を好まぬような"個"の風潮の中で、いわば大鑑巨砲主義的経営として消費者に見放されてきた結果による。

更に、円高による海外旅行の低廉化による海外シフトが顕著になり、その活路として、極めて低料金による募集型ツアーの観光客に期待をかけ、立ち寄り湯や日帰りや一泊プランなどを中心に集客に努めたが、結局経営的に思わしい結果が出せなかった。また大量の客をさばくため、大型浴場にして、塩素で消毒するなど、温泉の効能に疑問符もついてしまった。


岡山県も美作三湯など温泉地が多いが、どこも客足の減少と、低単価に苦しんでいるのが実情だ。両備グループでも長年観光バスを主体とした観光事業を運営してきて、我々自身も苦戦している現状であるが、さりとて温泉地の窮状は看過できない。何とか窮状の打開が出来ないかと常々頭を痛めていた。


一方、温泉医療の研究・診療においては、戦前から全国の国立大学で診療所が作られるなど、一時は流行したが、これという思わしい研究成果もなく、ほとんどの国立大学は閉鎖をした。そのため岡山大学と東京大学の診療所だけが残ったが、結局最近東京大学も閉鎖してしまったため、ラドンを中心にした温泉医療の研究・治療は、鳥取県三朝温泉を研究する岡山大学病院三朝医療センターただ一つになってしまった。

数年前に岡山大学でも、この三朝医療センターを閉鎖するか否か、当時の委員長、清水信義先生(前副学長)を中心に検討され、私も経営担当理事として委員会に参画していた。会議の結果、日本全国でただ一つの研究・診療の拠点になったこと、また実際に西洋医療を補完し、あるいは西洋医学で治癒することが困難な病気で効能が見られるなど、世界へ向けてラドン温泉治療を研究・実施する機関として存続・強化していくことが大事であるとの方針を固めた。


この全国的に危機的問題になった温泉地の活性化の一助として、岡大のラドン温泉治療の研究が活きていくことになり、この地域連携は三朝温泉に留まらず、日本全国の温泉地が注目するようになる期待がある。またこれは、このたび観光庁も出来たが、温泉大国日本としても、国策としても進めていかなくてはならないテーマである。そのため、清水信義先生が中心になり「NPO法人 ラドン温泉医療三朝会議」が設立され、この11月4日、5日の両日、「岡山大学病院三朝医療センター」と「NPO法人 健康と温泉フォーラム」と3者共催で『健康と温泉フォーラム〜三朝・温泉を活用した医療と地域の連携〜』を三朝町で開催し、私もパネラーの一員として参加した。鳥取県の平井知事と三朝町の吉田町長も出席され、全国から約140名が参加し、熱気溢れた、期待に満ちたフォーラムとなった。


欧米では、ラドン温泉治療は古くから貴族の治療として珍重され、健康保険の適用のある国も稀ではない。
三朝では目立った研究成果が無いというが、三朝地区の住民のガン死亡率は、全国平均で男女とも約半分だ。肺ガンにおいては男性が半分、女性でも2割位死亡率が少ないという報告もある。三朝とラドン濃度だけが異なる別府温泉では、ガン死亡率は全国平均であることから、三朝の温泉の温熱効能だけでなくラドンの効能の可能性が高いと思われる。
また、関節痛などの疼痛を和らげる効果は温熱治療でもあるが、ラドン温熱治療では圧倒的に和らげる期間が長くなる。さらに、アトピーや鬱病など、難治療にかなりの効果が見られる。二重盲検法で臨床試験をすれば、かなりの成果があがるのではないかと思われる。ラドン温泉の効用は、温熱治療によるもの、ラドンの作用によるものの相乗効果と思われ、温熱治療の研究は全ての温泉に利用できる研究になる。


今後は、
1. ラドン温泉治療・温熱治療の研究を進め、科学的な根拠をしっかりと研究する。
2. オーストリアのバドガシュタインとの連携、インスブルグ大学など世界の大学との研究との連携を計る。
3. 三朝医療センターは、全国でも稀なラドン温泉熱気浴施設と泥治療などの実績があり、アジアで唯一の医療機関のラドン温泉治療として相応しいように設備・研究を整備・拡充を検討する。また、医療に、リハビリに、リラクゼーションやエステ、アンチエージングなどの多方面のニーズに応えられる経営体制づくりが必要になる。
4. ラドン等の温泉治療の健康保険の適用の可能性を開拓する。温泉治療特区の申請を視野にいれ、せめて入湯税くらいの免除を計りたい。
西洋諸国では、前述のようにラドン温泉治療は古くから貴族の治療とされ、薬効が認められており、健康保険適用もされている。現に今、ギリシャ人が三朝にラドン治療に来ている。我が国では古くから湯治の習慣があるにもかかわらず、適用にいたっていない。高齢化社会では、もっとも必要な治療あるいはリハビリとしての認知を目指す。
5. これらの温泉治療と、温泉旅館とのコラボレーションを計り、例えば長期リハビリに医療センターのベッドの補完として、差額ベッド代を払えば既存の旅館に泊まれるなど、三朝町も含めた地域連携と地域活性化を進める。


三朝町の活性化にはラドン温泉のブランド化だけでなくストーリーが必要になる。
国民的人気コメディアンだった植木等さんは、晩年健康を害すると岡山大学三朝医療センターに10年前後入退院されたそうで、「三朝のお陰で長生きできた」と言われた実績がある。使われない美術館が町にあるので、これを「植木等スーダラ記念館」にすれば、大いに町おこしと、ラドン治療の理解に繋がる。あれだけ超多忙な植木さんが、敢えて東京でなく、三朝を選んだというストーリーがブランドになる。


これらの運動を通じて、我々の活動が、日本の温泉地を救い、世界の温泉治療のメッカになる一端を開ければ幸いだ。


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*この原稿は平成20年11月4日、三朝町の「ブランナールみささ」で行なわれた『健康と温泉フォーラム〜三朝・温泉を活用した医療と地域の連携〜』での発言要旨です。 健康と温泉フォーラム〜三朝・温泉を活用した医療と地域の連携〜


<2008.11.04>



和歌山県・仁坂知事(右)と小嶋社長(左)。中央が、たま卿
和歌山県・仁坂知事(右)と小嶋社長(左)。中央が、たま卿

スーパー駅長たまが「たま卿」に

和歌山電鐵 社長 小嶋 光信


今日はご多忙の中、和歌山県の仁坂知事自ら和歌山電鉄貴志川線貴志駅にお越しいただき、また和歌山県議会から山田副議長様、紀の川市の中村市長様、和歌山市の大橋市長様にもご臨席いただき、弊社幹部社員のスーパー駅長たまへ、和歌山県名誉県民ならぬ名誉県ニャンに相当する「和歌山県勳功爵(和歌山でナイト)位」を頂戴し、感激の極みです。

一昨年4月1日に和歌山電鉄貴志川線の再生を開始しましたが、まさにその当日住処を失うことになったたまちゃんを貴志駅において欲しいと小山商店の小山奥様からお願いがありました。それで、たまちゃんに一目会った瞬間に、「たまちゃんは駅長だ!」と閃いたというか、たまちゃんの目での自己申告で駅長に任命しました。

お陰様で市民団体や行政の皆様の熱い応援や「いちご電車」「おもちゃ電車」のヒットのうえに、たま駅長が和歌山電鉄のまさに客招き猫となり、順調に乗客も増加しております。そして我が駅長たまが、地方鉄道再生のシンボルと言われるようになりました。和歌山県を代表するスーパースターになり、和歌山県のイメージアップと観光誘客にお役に立つだけでなく、日本を代表する働く猫として世界に情報発信することも出来ました。

まさにたま駅長は弊社の掌中の玉となっただけでなく、今回の勲功爵の授与により、「スーパー駅長 たま」から仁坂知事がおっしゃられたように、「たま様」「たま卿」と呼ぶように致します。瞬く間に一社員から幹部社員に、また貴族(和歌山県ですから"紀族"か?"木族"ですか?)の仲間入りで、まったく「サー大変」なたま様です。

スーパー駅長たま様も「ありがとニャン」といっていますので、この感謝の気持ちの猫語を翻訳してごあいさつにかえます。ありがとうございました!


たま駅長に送られた表彰状 たま卿と仁坂知事
(↑)たま卿と仁坂知事
(←)たま駅長に送られた表彰状



<2008.10.28>




小山商店の小山さん(左)と小嶋社長(中)とたま駅長

たま電車デザイン発表会あいさつ

和歌山電鐵 社長 小嶋 光信


たま電車

一昨年4月の開業以来、和歌山市、紀の川市、両市民の皆様はじめ、国、和歌山県あげてのご支援、ご声援をいただいて、お陰様でこの貴志川線の再生も予定以上の成果で順調に進んでおります。今日は和歌山市・大橋市長様、紀の川市・中村市長様、和歌山県からは柏原地域振興局長様にご出席いただき、心から感謝申しあげます。

再生にあたって顧客創造のための諸々の催しに、特に「貴志川線の未来をつくる会」の皆様はじめ、市民団体の皆様の物心両面の献身的ご協力に感謝申し上げます。

開業以来、『いちご電車』に続いて、「あっと驚くプロジェクト」第一弾となる『おもちゃ電車』の投入、そして「貴志川線の未来をつくる会」の皆様はじめ、市民団体等のサポーターのみなさんのご協力による年間約50件にもおよぶイベント開催で、安全性のうえに快適性、話題性を加えて頑張ってまいりました。


その上に、スーパー駅長たまちゃんの登場です。開業のその日に、たまちゃんの住まいが公道に設置されていたために、立ち退きを命令されて、たまちゃんの母親がわりの小山商店の小山のお母さんが、私がセレモニーから帰る後ろを追いかけて来られて、「社長さん、たまちゃんを駅に置かせてください」という一声がきっかけでした。「素晴らしい三毛猫です」の言葉につられてたまちゃんを見に行きました。本当に不思議なことですが、たまちゃんと眼があった瞬間、この子は駅長だと閃きました。もっとも、たまちゃんが「私、駅長やりますから駅においてください」と目で訴えていたのです。その時は、まさかたまちゃんが駅長帽子をかぶって、一日駅務の客招きをしてくれるとは夢にも思いませんでした。小山のお母さんは「たまちゃんの恩返しです」と言って下さいましたが、まさに福招き、客招きのスーパーキャットです。

働く猫の代表としてフランス映画に出演したことが世界中に報道されるなど、関西大学の宮本教授はたまちゃんの経済効果を11億円と言って下さって、大変光栄です。経済効果の大半は観光客の入り込み効果で、全国津々浦々からたまちゃんの勇姿を見ようと来ていただいたという結果に、和歌山県の観光振興にも寄与できたと喜んでいます。

最近は私も主役の座をたまちゃんに奪われて、世界でも社長が社員のお付きをしている会社は珍しいと思います。


今日はこのスーパー駅長たまの活躍を記念して、スーパー駅長たまちゃん電車(略称:たま電車、超略称:たまでん)のデザインを発表したいと思います。デザインは、両備グループデザイン顧問でお馴染みの、今もっとも旬なデザイナーである水戸岡さんによるものです。
もちろん、今日発表のデザインはほぼ完成に近いプロトタイプで、発表後も色々面白いアイデアを取り入れて、来年春休み前に登場の予定です。ご期待ください!

並行してたま電車のサポーターを募集しますので、奮ってご参加をお願いします。1口1,000円で、10口以上のご寄付には、たま電車の車内にお名前を記載させていただきます。またご利用者の皆様には世界初の電車内プリクラによるスーパー駅長たまちゃんとのツーショット写真でご恩に報いたいと思います。

今日は鉄道の日を記念して、賑やかにお祭りを行いますので、お楽しみください。
本日はどうもありがとうございました。

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→両備グループサイトへ [ニュースリリース] 和歌山電鐵 「たま電車」サポーター全国募集について



水戸岡鋭治デザイン顧問水戸岡鋭治デザイン顧問
貴志川線「たま電車」 企画/デザイン・コンセプト

<2008.10.18>



小嶋理事長

両備てい園記念財団第30回助成金贈呈式ごあいさつ



本日はご多忙な中、弊財団の第30回の贈呈式に、岡山県立大学 三宮信夫学長をはじめ、ご来賓の各大学の先生方、またご選考いただいた山口恒夫先生他、選考委員の先生方、受賞者の皆様に厚く御礼申し上げます。

毎年この場に立っていつも思うことは、経済情勢厳しい中、財団の運営がお陰様で順調に進み、またそれを支える両備グループ各社が堅調な業績で財団の下支えができていることの有難さです。低金利時代に財団運営をしっかりして、助成を続けていくことは大変な努力が要りますが、運用の方も順調に進み、今年は助成金額を1千万円の大台にのせることができました。

両備てい園記念財団のていの字(木へんに聖:かわやなぎ)は、弊グループの創業者松田与三郎翁の雅号を取ったものです。中国の柳の一種で、大風が吹こうが、環境が変わろうが、しなやかに、変化に順応して、しぶとく経営をするという意味での雅号ではないかと思います。この財団の特徴は生物学の研究を中心に、文化、芸術、教育の研究、文化財保護保存やスポーツ振興に、幅広い助成を行なっていることです。

生物学研究の助成といえば、最近私共の経営再生している和歌山電鉄貴志川線のスーパー駅長、三毛猫のたまちゃんが、客招きとブランドイメージ向上で頑張って11億円もの経済効果を発揮し、奮闘していますから、財団でも表彰してあげないといけないのかもしれません。

私どもの助成は、1件1件の皆様の研究からすると慈雨みたいな金額ですが、私も岡山大学の経営の一端を担っておりますので、皆様の研究費の調達が大変で、まさに研究費以前に出張旅費の確保にも困難をきたすという状況を知っております。この助成が、いささかでも皆様の研究のお役に立ち、岡山県から世界に、また日本に、地域社会に素晴らしい研究が行なわれ、社会に貢献されることを心から念願しております。




<2008.10.07>



小嶋社長

両備システムイノベーションズ設立20周年記念
社名変更のごあいさつ

両備グループ代表・両備システムイノベーションズ社長
小嶋 光信



台風一過と言いましょうか、素晴らしい好天に恵まれて、両備システムイノベーションズの設立20周年記念と社名変更のお披露目を、弊社を育てて下さったお客様と、メーカーの富士通様をお迎えして、こんなに盛大に挙行できることは無上の喜びです。心から御礼申し上げます。


弊社の創業は、昭和40年6月5日設立の協同組合岡山電子計算センターに端を発し、当時国産最先端の富士通のFACOM231型のコンピュータを導入したときから始まります。その機器販売部を経て、両備システム機器販売鰍ニして主に富士通様のコンピュータと関連機器の販売、保守を手がける販売系の会社として育ってまいりました。

しかし、コンピュータ市場も成長し、機器関連は乱売によって収益性は乏しくなり、まさにキキハンバイの字が危機と変わるような凄まじい市場の中で、中堅企業様向けの簡易ソフトを手がけながら、お陰様で堅調に業容の拡大を図ってまいりました。従って、ここ数年事業内容と機器販売という名がそぐわなくなってきたばかりでなく、長い社名で言いにくいという声もあり、社名変更が永年の課題になっておりました。

この20周年を機にぜひ社名変更をという社内の機運の盛り上がりで、多くの社名を考えましたが、両備情報グループ内でのバッティングもあり、"帯に短し、襷に長し"の状態でした。そこに富士通の黒川博昭前社長がフィールド・イノベーションということを、提唱され、実践されて、今後のIT社会の方向付けをされました。まさに顧客サイドにたった考えであり、弊社グループもそれをキャッチアップしようということで、黒川前社長にグループ幹部に講演をいただき、ますますイノベーションという言葉が気に入りました。これは私たちだけでなく、グループ幹部がみな抱いた感激でした。

そこで両備システムイノベーションズという社名が社員一同のコンセンサスとなり、この社名に決めました。


イノベーションという言葉自体は新しいものではなく、1958年の経済白書では技術革新と訳されたために、多くはそう思われているかもしれません。イノベーションの定義は1911年、オーストリアの著名な経済学者シュンペーターさんによって発表された著書「経済発展の理論」で示されました。彼の定義は、「イノベーションとは新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす自発的な人・組織・社会の変革」であるということです。ですから技術だけでなく、考え方や仕組みまで、新しい考えで新たな価値を生み出そうとする社会的な大きな変化を意味するようです。きしくもシュンペーターさんが発表した1911年は、弊グループの母なる西大寺鉄道が蒸気機関車で軽便鉄道を初めて開業し、イノベーションした年でもありました。

Innovationの語源はラテン語で、イのinは内部へ、ノベーションはnovare=新しくするということ。簡単に言うと内部を新しくする、すなわち内部をリニューアルするということで、社会や会社や社員の内部革新や内部変革・改善ということになると思います。

ITを通じてお客様の経営の内部の革新、改革のお役に立ちたいということで、まず両備システムイノベーションと社員自らがイノベーションして、名前負けしないように頑張りたいと思います。そして、お客様とご一緒に、ぜひイノベーションし続けたい、色々な方面にイノベーションしたいということで、敢えて複数形にならないinnovationに複数形のSをつけました。

IT化の課題はたくさんありますが、欧米との兼ね合いでは、日本は特に一般管理費の面で、コンピュータによる効率化がコスト削減にすぐに結びついていないということが問題です。この10〜20年くらいに欧米では一般管理費がコンピュータ化で10%削減したのに対して、日本では逆に10%のコストアップになってしまっています。日常の管理業務において、欧米のように全社員がコンピュータを当たり前のように使うのでなく、新たな要員や設備投資になってしまっているのではないかと思います。そこで弊社としては、真の経営の効率化、省人化、コスト削減になるように、お客様のイノベーションのお役に立ちたいと思います。


今、両備グループも2010年の創業100周年に向けて、次の100年もお客様に安心してお付き合いしていただける、強い企業体質へのイノベーションに取り組んでいます。創業者の経営理念である忠恕(ちゅうじょ:真心からの思いやり)を次の100年の経営の芯として、経営方針は3つの展開を図っています。

1つめは、社会への思いやりとして、社会正義を貫きます。法令順守は当たり前として、社会にとって本当に有益かを中心に事業構築いたします。
2つめはお客様への思いやりとして、お客様第一を貫きます。お客様第一にすれば儲からないという人もいますが、これは間違いです。お客様からの信頼が、"信ずる者"と書く本当の"儲け"に繋がるのです。
3つめは、社員への思いやりとしての社員の幸せです。弊グループは地域企業として社員の雇用を守るため、敢えて上場しませんでしたから、株主への思いやりは入れませんでした。社員の幸せとは、健康に、能力に、人生へのやる気に満ちた素晴らしい人材づくりに、企業としてコストをかけて、有能な人材に磨いて、たとえいかなる社会になっても不安なき人生を歩める強い身体と心の持ち主に育てあげることを目指しています。


皆様のイノベーションのお役にたつように、これからも両備グループ社員一丸になって頑張りますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。


<2008.10.02>




『街は青春』〜コマソン誕生の由来〜

両備グループ 代表 小嶋光信



両備グループCMソング 『 街は青春 』 

  街は青春 キラキラしてる
  空と海とがとけ合って  愛と愛とがふくらんで
  街は青春 花ざかり   両備グループ



みのもんたさんが司会で人気の「カミングアウトバラエティ!秘密のケンミンSHOW」(読売テレビ系列)という番組で、岡山県を代表するコマーシャルソングとして両備グループの『街は青春』が取上げられて、私にもインタビューがありました。


みなさんに親しまれている両備グループのコマーシャルソング『街は青春』が出来たのは昭和58(1983)年で、まだ私が38歳の時です。当時私は旧両備運輸の専務をしていました。そのころにすでに両備グループは多角経営で、前会長の松田基さんがユニバーシティ企業と言われたように、企業群を形成していました。
両備グループには、バス、電車、タクシー、トラックやフェリーなどの運輸交通部門と両備システムズを中心とする情報部門と、ストアや住宅・不動産やエネルギー販売などの生活関連産業部門という3つのコアがあります。しかし、その頃のグループのイメージはバス会社であり、またそれがステータスでもありました。
しかし、これからのモータリゼーションを考えると、すでにバス事業中心というスタンスでは、企業の将来性を語ることは難しいと私もトップも感じていました。
コマーシャルソングも両備バスの「みんなみんな友達 両備バス」が親しまれていました。

それで、これからは両備バスからグループとして、グループ全体を社会に売り込んでいこうというので、グループコマーシャルを創ろうと思い立ったのでした。


当時電通(広告代理店)に東京から大手のコマーシャルを担当しているスタッフが転勤してこられていて、その方に、両備グループイメージに合う21世紀を感じさせる斬新なテレビコマーシャルを創りたいと依頼しました。大手に負けないものをと頼んだら、当時大手は一本のコマーシャルに1400万〜1500万円かけており、それが予算だと言われ、地方企業の私たちにはビックリするような値段だったことを覚えています。


コマーシャルを企画するスタッフが東京から来られて、グループ企業の視察をされ、どういう企業イメージを創りたいかのヒアリングが何度もありました。
私は、両備はバスという地域の方々の生活の足を担っている企業で、それを更に発展させて、地域の暮らし・生活に欠くことのできない企業群になる夢を話しました。
テーマは『まちづくり』と決めていました。
というのは、当時社業の傍ら岡山青年会議所で地域貢献活動をしていましたが、私が得意としていたジャンルが『都市(まち)づくり』だったのです。これからの地方はまちづくりに成功したところが生き残り、失敗したところが衰えていくと感じていました。


明るく、楽しいまちづくり、キラキラ輝くまちづくりをテーマに、陸に・海に・空に、まちづくりに貢献する企業イメージでお願いしました。
そして花盛りのまちづくりを提案して「街は青春 花ざかり 両備グループ」となるのです。岡山市錦町の旧両備バス本社が花のポットで飾られているのも、この提案が頭にあったからです。

作詞をして下さったのは伊藤アキラさんという、コマソンのヒットメーカーで、「この木何の木、気になる木…」という日立グループのコマソンは知らない方はいないでしょう。
コマーシャルフィルムも、当時コンピューターグラフィックスが普及していなかったので、サイコロの各面にグループ企業イメージがクルクル回るスタイルは斬新で、情報系などの先端産業が生まれてくる可能性を示唆する出来映えでした。もっとも夢が膨らんで、手直しや注文が増えるととともに、コストも上がっていったことを覚えています。


25年もたったコマソンが全国番組で取り上げられ、岡山の代表するコマソンだと言っていただいて、凄く嬉しかったと同時に、25年たっても今でも新しいと取材の方が言って下さったことが誇りです。
それと同時に25年前に語った夢が、一歩一歩実現していることが、このコマソンで確認出来ることがなおさら嬉しいのです。


<2008.07.25>



和歌山電鐵 小嶋社長

たまスーパー駅長の夏帽子戴帽式あいさつ

和歌山電鐵 社長 小嶋光信


和歌山電鉄 たま駅長 夏
たま駅長 夏帽子でお目見え

和歌山電鉄 たま駅長 夏
これで猛暑を乗り切りますニャ〜
酷暑の中、スーパー駅長たまの式典のためにこんなに大勢のみなさんにお集まりいただき、心から感謝いたします。

夏真っ盛りの今日、通常の制帽では駅長業務を遂行するのに暑いので、スーパー駅長の夏制帽を特別な功労により制作しました。この真っ白な夏制帽は、両備ホールディングスの猫好きの社長秘書の三好さんの手縫いの帽子です。今回の式典は、この心のこもった帽子で、たまスーパー駅長に対して戴帽式を挙行したいと思います。スーパー駅長たまも“待望”していたと思います。

スーパー駅長たまは和歌山電鉄のアイドルから、紀の川市と和歌山市のアイドルになったばかりでなく、和歌山県の知名度を全国に広める広報部長の役柄も演じました。
また、さらにアメリカや中国やヨーロッパで、地方鉄道の救世主として、そして働く猫の代表として驚異の眼差しで報道され、フランス映画にも出演し、あまり世界の評価の高くない日本国の好感度として評されるようになりました。
ここに特別に表彰をするとともに、賞与として寄贈したクールマットで、涼しい環境にて、駅務である客招きに励んでいただきたいと思います。

最近は環境問題のせいか、突如豪雨となることが多くなりました。ここ和歌山でも、先日の金曜日の大雨で、貴志駅始発便からストップしてしまいました。代替えバスでお客様を振り替え輸送することになったのですが、その際、スーパー駅たまが、出勤時間を早めて、お客様に愛嬌を振りまいてくれたお陰で、お客様の気持ちもなごみ、「こんなことでもないといつもの通勤時間ではたまちゃんに会えることはないので…」とお客様に誉めていただきました。
本当に“たま”の出来事でも、臨機応変に対応するスーパー駅長たまに脱帽です。電車をどんどん利用していただけば、環境にも優しくなり、突然の豪雨も減ると思います。


今日はもう一つのビッグニュースの発表です。

あっと驚くプロジェクト第2弾に、スーパー駅長たまちゃんの電車、仮称「たまでん」を来年春休み前にデビューさせる予定です。デザインは水戸岡先生に依頼し、秋頃には決定の予定です。発表会見時には、「たまでん」のサポーターを募集しますので楽しみにしていただきたいと思います。一定金額を寄付していただいた皆様のお名前が「たまでん」に刻まれ、またまた世界に情報発信されるとになるのではと思います。

今日は暑い中、おつき合いいただきありがとうございました。




<2008.07.20>



両備バスカンパニーの誕生

両備ホールディングス 社長 小嶋光信


この7月1日に両備ホールディングス(株)の両備シビルバスカンパニーと両備観光カンパニーが企業内合併して、両備バスカンパニーが誕生しました。昔の名前で出ていますで、なんで再び社内カンパニーが合併したのか、そもそもカンパニーを分割しなくても良かったのではと色々な疑問があると思います。


2000年に観光バス部門、2002年に路線バス部門とバス事業の規制緩和が実施され、特に観光バスは新規参入が相次ぎ、日本中の観光バス事業者は大幅に業績が悪化しました。既存の観光バス事業者の多くは別会社にしたり、売却したり、廃業したりと蜂の巣をつついたように雲散霧消しました。一方、トラック会社やタクシー会社からの参入が続き、需要以上の供給過剰で、収入ダウンに伴うコスト構造の変革が起こりました。観光バスや路線バスなどの賃金が、何割も、場合によっては5割もダウンして、年収400万円が相場になってしまいました。

当然弊社も改革改善について、業界の方向である観光を別会社にするか否か、労使で真剣に議論しました。一番近道は別会社でしょうが、同じ会社の中で働きたいという社員の気持ちを尊重して、敢えて別会社にせずに、社内カンパニー制で臨みました。

観光バス業界では、会社がバラバラに分解したために、一時は160台程度の両備バスの観光カンパニーが、日本一大きな観光バス会社になるなど、大きな山が崩れて下から小山が現れる地殻変動が起きたようでした。

供給過剰な業界に規制緩和すれば、業界破壊となり、賃金、労働条件は悪化するのは当たり前で、この政治と行政のミスリードのために、最優先されるべきである安全が脅かされ、加えてツアーバスのような、路線類似行為の法違反が生まれ、混乱に拍車をかけるなどの弊害も出ました。料金が安くなるのは消費者に有利に作用するなど、一面規制緩和の効果のように受け取られていますが、命と引き替えでは困ります。観光バス業界のみならず、過当競争による安売りで、全国の観光旅館やホテルまでが存続を危うくされる事態が生まれ、結局国内観光の大きな質的低下となった懸念があります。夢を売るべき観光商売が悪夢を生んでしまったのです。もちろん規制緩和だけが原因ではありませんが、拍車をかけたことだけは事実です。

規制緩和は、需要が旺盛なのに、供給が規制されている場合には有効に作用しますが、もともと長年構造不況業種であった交通運輸業界にとっては、業界破壊に拍車がかかってしまったのです。そのうち交通運輸業界には若者が入らず、年金併用の高齢者雇用に頼らざるを得ないようになって、その高齢者の方々も忌避して労務倒産や、路線運行が確保出来ない事態が懸念される有様です。

そして、タクシーのように賃金が下がったから、運賃を上げるというような、需要をさらに減少させるミスリードまで生まれています。そのような状況下、燃料高騰での運賃値上げさえ、需要の低下を引き起こし、結果はお客様が減っただけの状態です。供給を需要に合わせて調整しなければ、市況の回復が出来ないのは経済の簡単な原理です。自由競争原理主義者(これは私の造語です)の一部の知識人は、需要旺盛な東京や人工密集地のみをみて日本と勘違いしたのか、日本の地方を破壊してしまったのではないでしょうか。


弊社でもご多分にもれず、改善・改革にいっそう力を入れることとなり、社員に多くの苦労をかけました。別会社にしなかったために、現場の賃金に合わせて、そう高くもなかった営業や管理部門、幹部社員の賃金も下がって、モラルダウンした一面もありましたが、路線・観光両部門とも必死に、泥沼で頑張ってくれました。

供給過剰を直さなければ、価格破壊は治らないので、ピークの半分くらいの観光バスの合理化減車をして、業界建て直しのために敢えて身を切る対策を実行しました。

苦節6年、やっと路線と観光の建て直しの姿がみえ、逆に路線バスと観光バスの複合化による効率化が計れる体制が出来たので、この度合併することにし、この日のために取っておいた両備バスのブランドをカンパニー名に再び冠しました。

合併による管理部門の合理化と、運行部門の効率化で約1億円程度のメリットが出ます。また、運行部門の所長は現場を知り抜いた運行主任経験者を中心に抜擢することで、より現場に密着した管理をすること、勤務付け、配車をコントロールセンターで一元管理することなどで、コンパクトで効率的な管理体制を目指します。

燃料高騰を吸収するうえでも、今回の選択と集中は大事です。再び両備バスの栄光を新体制で取り戻します。


<2008.07.16>



スーパー駅長“たま”がフランス映画デビュー

和歌山電鉄 社長 小嶋光信


中国や『ヘラルドトリビューン』など外国のテレビ、新聞にも取り上げられ、たま駅長も国際派になってきました。今度は、遂にフランス映画の女優デビューです。まあ本当に凄い活躍ぶりです。

猫を世界で取り上げて作る映画ですが、日本ではたまちゃんが選ばれました。
「猫の目を通して人間に自分の姿をみてもらうこと、もっとも個人主義的な動物として人間社会を描くこと、これがこの映画の目的」だそうです。猫の姿を通して今現在を生きる人間たちを理解しようという試みのドキュメンタリーのようです。

私もたまのついでにインタビューをうけて、世界の男優デビューです。もっともたまの引き立て役ですが…。

ヨーロッパの文化チャンネルなどで活躍するドキュメンタリー映画監督で、美人のミリアム・トネロット女史が本当にテキパキと撮影をしてくれました。
彼女によると、イギリスの国営鉄道では200匹の猫が飼われていましたが、民営化のコスト削減でみんなクビになったんだそうです。お役目はネズミ取りだったのですが、クビにした途端にポイントにネズミがはさまって、脱線事故をおこしたようです。やはり猫は鉄道の守り神なのです。
たまちゃんの活躍を撮影クルーのみなさんも大感激でした。たまは個人主義でなく、みんなと頑張っているのが彼らの驚きでした。

出来たら映画下さいとトネロット女史にお願いしたら「ウイ!」と言われたので、見るのが楽しみですし、日本でも放映されれば最高です。



たま映画デビュー たま映画デビュー たま映画デビュー
映画撮影中の男優・小嶋社長 女優“たま” ミリアム・トロネット監督と

ミリアム・トネロット監督は、ストラスブール大学講師(映画製作講座担当)で39歳。今回の映画は、ネコの目を通して人間を見た作品で、アニメーションとの合成映画になるそうです。たまは職業を持ったネコとして重要な役どころで、アニメのネコと共にイギリスに渡るそうです。世界で今、一番有名な働くネコとのことで採用されました。
監督に和歌山電鐵の感想を伺ってみたところ、「たまは楽しい環境で働いている。赤字でありながら、たまも手伝って、おもちゃ電車やいちご電車といった取り組みも、鉄道会社と地域の活性化を目指すお手本と出来る、路線としても大池遊園付近は『千と千尋の神隠し』の映画を彷彿とさせるものがある素晴らしい環境のところ」とのことでした。
この映画は、アルテ・テレビ(ヨーロッパ文化チャンネル:衛星放送)で、フランス、ドイツで本年クリスマス頃放映予定で、劇場でも公開されるそうです。(両備グループ広報)

<2008.05.16>



福山両備タクシーカンパニー  新社屋竣工式あいさつ

両備グループ代表 小嶋光信


平成19年春、旧福山交通が倒産して、福山の大手企業や労働組合の皆様から救済の依頼があって1年と少し、感激の涙で開業してからは約10カ月という短い期間で、このような夢の持てる、設備の整った社屋が出来たことを嬉しく思っています。

救済に入って思ったことは、"のれん"という信用を基盤にお客様をつくっていくのは、一歩一歩気の遠くなるような時間がかかりますが、崩れるのは一瞬で、また一歩一歩築いていかなくてはならないということです。それだけお客様は本当に有り難いということを、むしろ福山の地に出てきて教わりました。

タクシー産業が他の産業に遅れを取ったのは、本当の意味で『忠恕=真心からのおもいやり』を持った「社会のため」「お客様のため」「同僚社員の幸せのため」の仕事でなく、自分さえ良ければという気持ちが強すぎたのではと思っています。
『幸せは人に与えた分しか、自分にやってこない』という仏教の言い伝えがありますが、まさに人に幸せを与える仕事にならなくてはなりません。

両備グループの「社会正義」の経営方針での安全思想と、5S・AF(整理・整頓・清潔・清掃・躾、挨拶・服装態度)をしっかり守り、5項目の唱和とドアサービス、トランクサービスをしっかり守り、「お客様第一」に努めれば、必ず再び福山一番のタクシーになれるので頑張ってください。

ハード面は、車両も施設も無線などのシステムも言い訳できないほど、トップクラスの状態に立ち上がっています。今後中型車両の増強、更なる顧客開拓が出来ていけば、ウインウインの関係が築けると思います。夢を持って新しく実力のある仲間もどんどん増えてきていますので、大いに期待を持って頑張りましょう。


福山両備タクシー 福山両備タクシー 福山両備タクシー

※福山両備カンパニー
岡山交通株式会社(本社:岡山市、社長:小嶋光信)の社内カンパニー。倒産した福山交通の従業員の雇用確保と福山地区の安定した公共交通供給維持を目的として、平成19年6月9日、落札した車両と、雇用した元従業員を中心に、岡山交通兜沁R両備タクシーカンパニーとして事業を開始した。
※5項目の唱和
1.ご乗車時『はいどうぞ』『おはようございます』『ありがとうございます』などの挨拶
2.発車前、お客様が行き先を言われたら『はい○○ですね』と復唱し、運転者の名前を告げる
3.降車時『お忘れ物はございませんか』と言ったか
4.降車時『ありがとうございました』と言ったか
5.降車の際『また自分の会社名をご利用ください』と言ったか

<2008.05.10>


小嶋代表
(写真:開所式であいさつをする小嶋社長)

両備グループ東京事務所 開設あいさつ

両備グループ代表 小嶋光信


瓢箪から駒と言いますが、両備システムズ等のオフィスのあった千代田区三番町のビルが再開発されることになり、このたび思い切って足場の良い田町イーストビルに情報系各社の東京統合オフィスと、両備グループの東京事務所を新設することになりました。


情報系を主とするオフィスの開設に神事は似合わないと思われるかもしれません。しかし、国際化とは、一国の歴史、文化や民族を誇りに思い、それぞれ信仰する伝統的な宗教をもっていること、それらを互いに認め合うことが実は大切なのです。戦後の日本はそれをはき違えて、無国籍、無宗教を国際化と思ってしまったようです。ですから、少なくとも両備グループ各社の社員のみなさんは日本人としての誇りと、良い意味の信仰をもっておいていただきたいと思っています。


東京事務所のお祭りするお社は、今回初めて私自身、それも出来るだけ伝統的な作法でいただきにあがりました。伊勢参りは、二見浦で斎戒沐浴して身を清め、豊受大神宮にお参りしてから皇大神宮にお参りするのが正式なんだそうです。斎戒沐浴こそしませんでしたが、立派なお社を厳かにいただいてきました。


2010年の創立100周年を迎えるにあたって、次の100年も社会やお客様に信頼していただき、社員も安心して働ける企業づくりを進めています。今までの100年のようにこれからの100年は安定した時代ではなく、激しい競争の中、一歩間違えば企業生命が危うくなる時代です。


両備システムズを中心にした両備グループの情報系企業は、今までは国家の成長と安定した財政に支えられた行政や医療分野に専門特化し、ストックビジネス中心に堅実に伸びてきました。しかし、両分野とも国の緊縮財政の中で、環境が大きく変化して、決して安定・堅実とは言えなくなってきました。また、行政、医療の分野も、いわゆる集中と選択が行われ、事業として合理化、効率化されていき、今後は『経営』がキーワードになってくるでしょう。情報系分野であっても経営のソリューションのお役に立つ必要が出てきますし、そちらへのウエートが高まっていきます。その意味で両備情報グループとして、それぞれが持てる力をコラボレーションして、新しい情報系の事業分野の構築が必要となるでしょう。


また、情報システムを構築する仕事から、情報を駆使したビジネス、すなわちIT産業へと大きく広がりをみせています。 グループでみると、情報系企業としては成功したといえますが、情報を駆使したビジネスへの広がりにはいささか遅れを取ったのではと思っています。しかし、これも決して遅れすぎたというものでなく、追いつき追い越せるだろうと決意しています。加えて、マーケットにおいても岡山を含む地方ほど厳しく、成長力が乏しくなってきて、首都圏一局集中の感があります。
そこで、両備情報グループの東京事務所の中に、両備グループ東京事務所を置き、情報系各社のコラボレーションのみならず情報系企業と運輸交通部門の企業、生活関連企業とのコラボレーションを進めて、新しい事業構築を計りたいと思っています。


そのためにも、首都圏でも受け入れられる視覚、聴覚に訴えるスタイル、センスを磨くことも重要な要素となります。今回のオフィスづくりは、両備情報グループ長の坂本副社長(両備システムズ)を中心に、実務部隊として実行委員長に三宅常務(両備システムズ)があたり、両備グループのデザイン顧問の水戸岡鋭治さんに監修していただきました。いわゆる"戦うオフィス"として、事務所は社員のデスクを固定化せず、必要に応じて必要な社員が必要な場所で、個別、もしくはプロジェクトに応じて集まれるオープンな空間とし、セキュリティもしっかりした21世紀らしいオフィスになっています。エレベーターで4階に上がると、いつも「スパー駅長・たま」が笑顔でお迎えするでしょう。


グループ年商1,400億円のうち、現在首都圏マーケットでのグループ年商は、約150億円ですが、3年後には300億円、10年後には500億円にはしたいと思っています。10年、20年のレンジでは、1,000億円規模くらいになっていなければ、両備は元気な企業とはいえなくなっているでしょう。


両備グループ東京事務所は両備システムズの松田敏之常務が新たに担当しますが、
 
  1.M&Aを含む新事業領域の構築
  2.グループ各社の東京進出のお世話
  3.首都圏での人材確保

が主任務です。


グループ各社のみなさんは気軽に東京事務所を利用して下さい。グループ各社とも良くコラボレーションして、首都圏でのビジネスを大いに発展させて、将来の両備グループの事業基盤づくりに貢献していただきたいと思います。


両備グループ東京事務所 両備グループ東京事務所 両備グループ東京事務所
厳かに行なわれた神事 水戸岡顧問監修“戦うオフィス” セキュリティ万全のエントランスホール

<2008.05.08>


貴志駅駅長室竣工式
(写真:竣工式であいさつをする小嶋社長)

スーパー駅長“たま”の駅長室
竣工式あいさつ

和歌山電鉄 社長 小嶋光信



本日はスーパー駅長たまの駅長室竣工に、紀の川市長・中村愼司様はじめ、県・市や行政の皆様、貴志川線をサポートしてくださっている市民運動の皆様、たまちゃんファンの皆様のご出席を心から御礼申し上げます。
夕方には、たまちゃんの大ファンでいらっしゃる和歌山市長・大橋建一様も、駅長室を見に来ていただけるようで感激しています。

たまちゃんは今年1月5日に、昨年一年間の売り上げを約10%くらい伸ばすという素晴らしい業績貢献により、平社員から課長職の『スーパー駅長』に昇進しました。普通ですと昇格に伴う昇給をするのですが、報酬を「えさ」で払っていることから、少しメタボ気味で健康に留意するため、特別に駅長室を新設するということで、今日の竣工式になりました。
ちなみに弊社には社長にも社長室という個室はありませんので、たま駅長は別格です。

当初、そうは約束したものの、元赤字路線の再建途上である地方鉄道ですから、駅長室の建設資金をどう捻出するか、思案投げ首だったのです。
しかし、さすがに福招きのたまちゃんです!
昇格発令の数日後にDVDの映画に出演が決まり、なんと自分で稼いで造ってくれました。

駅長室の工事費も和歌山電鉄技術課・宮井澄雄さんが得意の大工の腕を奮ってくれて、破格に安く造ることができました。
スーパー駅長のたまちゃんが役務で疲れたときに、ほっとひと休み出来、リラックス出来る駅長室になれば幸いです。

また、今日は、今回の駅長室デザインもご担当いただいた、いつも大した仕事にならないのに、我がことのように和歌山電鉄をデザイン面でサポートしてくださっている両備グループデザイン顧問の水戸岡鋭治さんも、東京から駆けつけてくださいましたので、プロデュースいただいた、『スーパー駅長たま』のキャラクターの発表会も併せてさせていただきたいと思います。
今日からは、配布している時刻表もスーパー駅長たまちゃんのキャラクター付です。

全国のみなさまも、ぜひスーパー駅長“たまちゃん”に会いに、貴志川線ご利用の上、貴志駅に来ていただき、たまちゃんとともにこの和歌山電鉄をしっかり支えていただけたら幸いです。

貴志駅駅長室 駅長 たま イラスト たま
貴志駅駅長室 駅長室でくつろぐ“スーパー駅長”の たま です イラストになった“たま”もよろしくお願いします

(special thanks : 掲載の写真は 竹本 仁 氏 が撮影してくださったものです)


[リンク] たま駅長を掲載してくださっていますので、ご覧下さい↓ 産経ニュース sanke,jp.msn.com
「イチオシ特集」コーナー : 【アニマル大集合】 「スーパー駅長たま」貴志川線に乗りに来てにゃ
<2008.04.20>


両備グループ 小嶋代表

平成20年度新入社員歓迎あいさつ
「自らを磨き、現場で光ろう!」

両備グループ代表  小嶋光信



夢と期待と、ちょっぴり不安な気持ちで緊張している新入社員の皆様、両備グループ各社にご入社おめでとうございます! 心から歓迎申しあげます。

これからいよいよ社会人の一歩を踏み出すわけですが、社員になって最初にしていただきたいことは、これまで育てていただいたご両親、ご家族の皆様、教育してくださった先生方に心から御礼申し上げて欲しいということです。
会社説明会のときに、両備グループの経営理念は「忠恕」、すなわち「真心からの思いやり」と説明しました。また、思いやりを持てず、自分さえ良ければ、人を騙してでも儲けてやろうという方は、我が社の社員には向きませんと言いました。まず最初に、皆さんを育ててくれたご両親や家族の皆様に、感謝するという気持ちで思いやりの精神を表していただきたいと思います。両備グループでは、まず「良き社員」の前に、「良き息子」であり「良き娘」であって欲しいと思います。

両備グループは、1910年の西大寺鉄道創立から100周年を迎えるにあたって、大改革をしています。今まで私たちを育ててくれた100年は、これから進む厳しい時代では、わずか10年くらいの変化であったかもしれません。それほど、ピークを越えた日本には、これからも環境の大変化があると予想されるのです。一時は一人あたりのGDPがアメリカを抜き世界一であったものが、2020年にはアメリカの2分の1になってしまうという推計が今年のお正月に日本経済新聞から発表されました。このままでは、今の生活が維持できないばかりでなく、日本から夢までも失せてしまいます。

この春スイスに行って、そこから日本を見直してみたら、本当にびっくりしました。ダボス会議で議論されていたことは「フォーゴットン ジャパン」すなわち「忘れ去られた日本」です。これからの日本は、何も問題解決できずに忘れ去られて行く国だと欧米人はレッテルを貼っているのです。その大きな理由は、衆参両院が自民、民主の2大政党のまた割れで、大事な国の改革が一歩も進まないとの評価でした。落ち目の日本であるというイメージに加え、実質的にも地方の経済力がどんどん弱っているのが現状です。


両備グループの改革の歴史

しかし、両備グループは違います。両備グループは、いつの時代の大変化のときも、思い切った改革が行われてきたのです。

両備グループは、1910年西大寺鉄道という軽便鉄道から生まれたと言いましたが、昭和30年代には、軽便鉄道の時代の終わりを予感し、西大寺鉄道を昭和30年代の半ばに閉鎖して、両備バスとして生まれ変わりました。そして、昭和40年代にはマイカー時代を予見して、今日のように垂直に水平に多角化を進めて現在56社、年商約1,400億円、経常利益約40億円、社員総数6,000人以上の企業グループに成長しました。

更に、最近とみに「両備グループは元気が良いですね」とよく言われるのは、和歌山電鉄や、中国バスの再生など、地域の皆様がお困りのことを、我々の提案と解決能力で、お客様のために事業化、再生化しているからです。そして、和歌山電鉄貴志駅のスーパー駅長、三毛猫「たま」ちゃんまでが頑張って、全国のアイドルとなって、急激に両備グループの存在が全国に有名になりました。 

岡山市内で進めている「まちづくり」運動も、柳川ロータリーに建設した超高層マンション「グレースタワー」により、桃太郎大通りに約750戸のマンション群ができ、出石小学校跡地開発とともに岡山市内中心部の空洞化、土地価格の下落を防ぐ一助になりました。地方の時代は、その地域の産業力で決まります。岡山県は交通の拠点性が産業としての売りであることから、早島インター至近に8万坪の複合型流通センターを造り企業誘致を計りましたが、さらに第2弾、第3弾の開発を進める等、地域づくりへの企業努力をしています。


安心して働ける企業づくりを

地域に貢献するだけでなく、新しい100年にむけて、これからの激動する日本、その中の地方でも、安心して働ける企業づくりをしています。

我々は、両備グループの100年を振り返り、今までの企業経営にとって良かったものを残し、悪いものは捨てて、新しい100年を更に生き抜いていく、逞しい企業を作ることが100周年記念事業だとして頑張っています。今までの100年はこれからの10年と言ってよいぐらい時代の移り変わりは早いと言いましたが、企業体質が弱く、環境適応力の乏しい企業はあっと言う間に潰れてしまうと思います。社会に信頼され、皆さんがこれから働くであろう30〜40年という人生設計が出来る、安心して働ける企業造りを目指しています。そのためには、皆さんがまず自分の専門性を磨いて、人の財産と書く「人財」となることです。

今までの100年近く企業を育んできて、これからも残して行かなくてはいけない企業の仕組みに「信託経営」と「労使強存・共栄」と、新たに付け加えた「能力主義的安心雇用」いう思想があります。

両備グループには交通運輸事業、情報関連事業、生活関連事業の3つのコアがあります。そして、それぞれの会社は、親会社、子会社の関係でなく、自主独立しています。しかもこの「信託経営」と「労使強存共栄」思想と「能力主義的安心雇用」で、ほとんどの会社が自立して黒字で経営されています。

しかしながら、信託経営が、時代とともに任せっぱなし経営に一部変わってしまっていますので、安全管理委員会、情報管理委員会などの安全面と、両備グループ監査室や、総務、財務、人事の各委員会など経営面の横グシを企業間に入れる「グリッドシステム」を取り入れたことで、問題点が次々発見され、企業の整備が進んでいます。今後はお客様へのサービス度をもっと上げる仕組みとして「CS(顧客満足)推進室」も取り入れます。

また、 「忠恕=おもいやり」 の経営方針として、
 1. 社会への思いやりとしての 「社会正義」
 2. お客様への思いやりとしての 「お客様第一」
 3. 社員への思いやりとしての 「社員の幸せ」
を掲げました。

社会のために、お客様のために一生懸命働いて、皆さんが幸せになっていただきたいと、「両備ハッピーライフプロジェクト」を実行中です。社員の幸せを、自ら努力もしないで会社が幸せにしてくれると勘違いしている社員もいますが、まず努力して会社を支えるくらいの逞しい社員になることが、結果として隆々とした会社を造ることになり、自らも幸せになるのです。実際に中国バスの再生をして、いかに労使の問題が大事か、再確認することが出来ました。


日本を取り巻く4つの不安

今、日本中の人々が、何か日本はおかしいなと思っていると思います。大きく次の4つの不安があるといえます。
 1. 生活不安
 2. 健康不安
 3. 老後不安
 4. 教育不安

1. 生活の不安は、世界の1,2位の所得でありながら、多くの人が、もっとお金をと思っています。みんなが良い住まいで、電化製品に囲まれて、昔は一家に一台の車と電話が、一人に一台になれば、いくらお金があっても足りません。「出を制する生活」に戻さなくては、生活も企業も社会も国も持たないでしょう。
2. 健康ですが、生活習慣が勝手気ままで、自ら律せなくなったために、健康管理意識がなく、そのうえ欲しいものを買った残りを食生活で節約するために、栄養のバランスが目茶苦茶です。これでは、健康でいられるはずはなく、社会人の半数が未病もしくは病気で、40歳代では5人のうち一人しか健康な人がいないという有り様です。両備グループでは「両備健康づくりセンター」で健康の啓蒙を図るとともに、全国に先駆けて35歳から人間ドック受診を進めています。
3. 老後の不安ですが、皆様はこれからというときで、老後など考えられないでしょうが、みんないずれ来るのです。年金の不安から、多くの人が老後に所得がなくなったら生きていけるか心配しています。みなさんの時代には、少なくとも70歳代まで元気に働いて生きることが大事になります。
4. 教育ですが、今日の繁栄した日本は素晴らしい能力で築かれたものですが、その能力の基本の読み書きで、世界の1,2位であったものが、日本の学力は近年大幅に低下しました。世界で読解力8位から14位(1位フィンランド 2位韓国 3位カナダ)に、数学的応用力はなんと1位から6位に、この2000年から2003年で急落です(OECD調べ)。それ以上に学ぼうという意欲、気力の減退が問題です。そして、人間としてどうやって社会の一員として暮らして行くかという躾が出来ていないことも問題です。

「何のために生きるのか」「何のために学ぶのか」「何のために働くのか」という"何のため"が分からなくては意欲も気力も沸きません。多くのみんなに何のためにと聞くと自分のためと答えます。自分のためなら、何の励みもありませんから、食べて、生活できて、欲しい物が買えれば良い程度になってしまいます。働くとは「はたを楽にする」とも言われますが、はた、即ち相手を楽にするためということを知ることです。「世のため人のため」と言いますが、自分が生活するという低い次元だけでなく、社会を良くしていく「人財」に育ってください。


幸せは人に与えた分しか自分にやってこない

奈良にある二月堂の掲示板に「幸せは、人に与えた分しか自分にやってこない」と書いてありました。また、京都の三十三間堂に「ふくらむ夢に咲かせる根気」と書いてありました。夢は一生懸命努力して、根気よく働いて達成されるのです。幸せは人に与えることで、自分も幸せになれるのです。

「桃栗三年柿八年」と言って、花が咲いて実をとるには最低3年掛かりますが、花も咲かず、実もつけぬうちに新卒の半分が3年以内に辞めてしまうという日本の状況はいかがかと思います。これでは、折角「夢」を求めて頑張っても、根気が続かず途中で辞めてしまっては、いつも人生をリセットしてしまっていて、一歩も進歩しません。人に仕事を通じて幸せを差し上げないうちに、自分だけの幸せを求めても、自分に幸せはやってきません。人間の筋肉もそうですが、苦しいな、止めてしまおうかと思って、でも、もうひと踏ん張りしようと努力したときにプッと付くのだそうです。働くことの多くは楽しいものですが、もし何かで壁にぶつかったときにはこの私の言葉を思い出して、3年はじっと続けて頑張って下さい。きっと人生の夢が咲き、幸せという実をつけてくれます。


自らを磨き、現場で光ろう!

両備グループは皆さんの夢と根気よい努力をサポートするための教育システムが充実しています。全体教育は「両備教育センター」で、専門教育は各社が積極的に行います。
健康は「両備健康づくりセンター」がサポートします。

そして、30代では「アンダー30」というグループ教育、30代前後からいわゆる「両備大学」としての経営管理基礎講座、「両備大学院」としての青年重役制度(ジュニアボード制度)と全国でも特色ある教育システムが整っています。これからは教育とジョブローテーションでキャリアアップするように、さらに人事制度を整えていきますから楽しみに、頑張ってください。

皆さんは宝石の原石のようなものです。何度も言いますが、自らを磨いて人の財産と書く「人財」という「世の中に役立つ人」に育ってください。

企業の力はお客様に接する現場で生まれるのです。これから、みなさまはその現場でまず自分を磨いてください。磨いているときは、時には痛いこと、つらいこともあるでしょう。しかし、その時は、自分が磨かれて、光ってきているのだと思ってください。そして、両備グループの光る星となって、幸せな人生を歩まれることを心から願っています。

<2008.04.01>



小嶋社長と藤田社長
調印後握手をする小嶋代表(左)と中鉄バス・藤田社長

規制緩和の功罪が分かる、
中鉄バスと岡山電気軌道との
共同運行秘話と提言

両備グループ代表  小嶋光信



規制緩和で、県北への郊外バスが主であった中鉄バスが長年の悲願であった岡山市内南部に路線新設するという「南下政策」に端を発した中鉄と岡山電気軌道の路線争奪戦は、岡山空港リムジンバスや免許センター線、神戸への高速線と紛争が広がり、一年に何回も運行ダイヤが変わるというクリームスキミングを生み、乗り場の問題も含めお客様に分かりづらい業者間の競争に発展しました。

岡山県のバス業界は、戦時統合が終戦で流れたため、岡山市内にバス会社が5社以上存在するという激戦地帯で、全国でも稀な地域でした。
しかし悪いことばかりでなく、そのために経営努力が進んで、旧来の補助金時代には補助金を貰わずに黒字の企業が3〜4社あり、これまた全国で稀にみる経営実態の強い企業力を生みました。

ところが、平成14年に実施された規制緩和後、2社の競争は、顧客利便にはあまりつながらず、黒字路線への同時間帯運行による過密ダイヤを生み、時刻表が再三変わり、乗り場も同方面でありながら離れていて分かりづらく、お客様不在の戦いになってしまいました。

守りの岡電は攻めに回るとかなり強く、次から次へと中鉄の数少ない収益路線に進出して戦略的に優位に立っていましたが、私の心は晴れませんでした。
何とか不毛な体力勝負を改善しようと努力していましたが、経営部門ばかりでなく、両社の運転手さんまでが険悪になり、このまま放置すれば社会悪となる懸念を感じていたからです。
経営方針である「社会正義」にも、「お客様第一」にも、「社員の幸せ」にもつながらない、滅び行く地方バス業界の無意味な紛争としか思えませんでした。


思いというのは不思議なもので、平成18年の9月、私が歩いて出社している時、偶然散歩している中鉄バスの藤田社長を見かけました。
藤田社長に「一度ゆっくり話しませんか」と話しかけたら、「近々お伺いします」ということで会談の約束ができました。
会って話をすると、お互い経営者同士ですから、過去の恨み辛みはありますが、
1. お客様利便のためにお互い努力しましょう。
2. 岡山県はバス会社が多すぎ、それがバラバラに運行しているので、何らかのコラボレーションをして、バスネットワークをちゃんと造りましょう。
3. 現在の規制緩和では、地方バス路線が健全に維持できないので、業界正常化にお互い努力しましょう。
などと大いに話が盛り上がり、バス事業とお客様に対する思いはほとんど一緒であることが確認でき、私の方から、次回お互いの不毛な紛争を回避して、お客様に向かって分かりやすい、利用しやすい和解案を提示することをお約束して別れました。

翌月、岡山空港リムジンバスを共同運行し、市内の南部、北部に路線を整理する案を提示したところ、快諾を得ることが出来ました。
現場ではまだわだかまりがあって、疑心暗鬼の面がありましたが、トップ同士が揺らがなかったので、平成19年1月1日に空港リムジンの共同運行と南北の路線整理がスタートしました。


私は、半年間お互いの信頼関係が築けるか現場の様子を見ていましたが、これがあれだけ小競り合いした現場かと思うくらいスムーズに事が進んだので、昨7月11日に藤田社長に会談の申し入れをして、お互いの輻輳する53号線の天満屋バスステーションを起点とする津高営業所、半田山、国立病院、免許センターの4路線の共同運行化と、180号線を中鉄路線に一本化することを提案しました。

一方でご当局が中心になって岡山駅構内の方面別による乗り場を一本化するご提案がありました。
内容は短絡的にただ会社の違う、同じような方向に走るバスを同じ乗り場から出せば良いというご意見でしたが、それではダイヤの調整が出来ずに、同じ時間帯に乗り場にバスが重なり捌(さば)けず、混乱が生じ、安全にも支障が出ることをあまりご存じでなかったようです。
また同じ方向に走っていても、市内バスと郊外バスは最終到着地が違うので、方面別といっても同じ乗り場での調整が難しいのが実態です。

従って、どうしても共同運行化し、お互いが自主的に便数や時間を譲り合わなければ、方面別が結果として顧客利便には繋がらないので、今回の共同運行化を急いだのです。


話し合いの後、基本的な気持ちは同一であることを再確認でき、昨8月15日に最終案を藤田社長に提示しました。
今回は少し回答に時間がかかりましたが、昨11月14日にトップ会談での最終合意をみて、現場の話し合いで実務的な問題を整理して、この2月6日に無事調印式を済ませました。

藤田社長も私も、お互い晴れ晴れとした気持ちで、調印が出来ました。実施は7月1日が目標です。
これで中鉄バスとの懸案事項は全て解決しますので、次は本年中に両備グループの両備バスと岡電バスとの路線再編をすれば、岡山市を中心としたバス路線は極一部を除いてネットワーク化と効率化が共に達成され、お客様に分かりやすい体制になると思います。
そして、今後は如何に公共交通の利用促進と環境問題の解決とをパラレルに進め、利用客を増やすことが課題になります。
ちなみに、今回の共同運行で、同じ時間の無駄な便数を調整すれば約500トンの二酸化炭素の排出を抑制できます。



今回の不毛な競争で分かったこと


規制緩和の本来目指したものは、正常な競争で、運賃やサービスの改善や、路線や運行回数の増加などの効果ですが、現実は岡山県では16%以上の路線が消え、過当競争を誘発して、企業運営を危うくしただけに終わってしまいました。
これはタクシー業界も同じで、供給過剰で運収があがらず、生活がやっとという状況の地域に増車を生み、不法駐車で街の混乱に拍車がかかり、劣悪なサービスの業者の参入で業界全体の信頼すら揺らぎかねない状態を引き起こしました。
また、多くの地方鉄道は廃止を余儀なくされ、移動手段のない限界集落を生み、地方の活力をそぎ落とすだけでした。

本来規制緩和は、規制によって供給力を制限され、あぐらをかいている業界に規制を緩和することで競争を生み、価格やサービスの向上で消費者有利に進められるべきものです。
従って、供給より需要が多いということが前提ですが、公共交通の規制緩和は誰がミスリードしたのか、首都圏の状況を日本全体と勘違いしたのか、はるかに需要の少ない、供給力を確保しなければならない地域と業界に致命傷を与えて、地方の衰退に拍車をかけたとしかいえません。
規制緩和という理想論に酔ったのか、首都圏だけを必要な日本と曲解したのか、国を危うくする大失策です。
中央の審議会は、少なくとも学者や有識者は中央、地方半々の委員で構成しなくては、今後も大間違いをすることになるでしょう。

その上、貸切事業免許によるツアーバスという路線バス事業まがいの高速バスの安売りを、法の不備を突かれて認めたことで、安全・安心までも揺らぐ結果になりました。今後、法の整備をせず、これを安全問題だけにすり替えると、さらに混乱に拍車をかけるでしょう。

我々の使命は、安全・安心の地方公共交通を、将来絶対必要になる超高齢社会まで、きちんと保持して次に伝えることです。
公共交通は損得だけで考えるものではありません。
儲かっても、儲からなくても、地域として確保しなくてはならない交通手段で、いわば地域の福祉です。

今までは道路を作れば、そこに車が走って国民の利便が向上したのですが、高齢社会では自分で車を運転できません。
動く歩道を全部つけるわけもいかず、必然的にバスや鉄道が「動く歩道」代わりに必要になるのです。
「韓国バス事情」(2007年10月)でもお話しましたが、日本は財政が苦しくなり、貧すればドンするで、多くの責任を民間に押しつけて、蛇の生殺しみたいに地方を足のない不便な地にして、衰退の一途をたどるのではと懸念しています。
幸い新年度にはバス事業者の経営努力を認めた先進的補助金制度に改良されますが、これとともに、公共交通の公的整備と民間の経営努力による効率化を更に進めなくてはなりません。



地方公共交通への提言


国民に安心・安全で信頼できる地方の公共交通ネットワークを維持するためには、

1.21世紀地方公共交通再生プランの提言
  高齢社会の交通福祉政策と環境への配慮を目的として、地方の公共交通の再構築を図るために、TDM(交通需要政策)の一環として、「公有民営」方式で、天然液化ガス使用のバリアフリータイプのバスやLRTと鉄道などを整備し、ITとGPSを利用した地方公共交通マネージメントシステム(仮称)を投入して、有機的ネットワークとして地方公共交通を「見える化」する。予算規模、財源は道路特定財源を利用し、毎年2〜3,000億円規模の10年計画で、世界最高水準の公共交通ネットワークを目指す。

2.新たに地方道路・交通審議会を提言
  審議会を首都圏と切り離して、地方独自の道路、交通を連携的に審議する地方出身国会議員と地方の学者と有識者の会を新設して、魅力ある地方造りをする。

3.公共交通とマイカーの共生プランの提言
  世界に日本が環境問題を積極的に取り組むアピールも含め、都市への通勤・通学は原則マイカーと共生するパーク&ライドを制度化し、都市へはバス専用道路やLRTを利用するという「歩いて楽しいまちづくり」を実践し、中心市街地の活性化と都市環境の良化と、交通事故の減少を図る。財源の多くは、ソウルやロンドンで導入して成功している都市に3人未満で進入する自家用車とバスレーンの駐車違反と通行妨害の罰金で、ロードプライシングする。

閉塞感いっぱいで将来の見えない現状打破のために、思い切った政策で、日本のため、地域のため、未来を担う若者のためにも、地方の足を確保するように頑張らなくてはなりません。



岡電・中鉄共同運行調印式 岡電・中鉄共同運行調印式 岡電・中鉄共同運行調印式


<2008.02.06>



夢二郷土美術館が世界のミシュランの一つ星に

夢二郷土美術館 館長 小嶋光信



今年は、早々から両備グループに、また嬉しい知らせが入ってきました。

あの世界的なブランドであるミシュラン(正確にはミシュラン・ボワイヤジェ・プラティック・ジャポン)が発行した2007年版旅行ガイドの日本編に、我々の夢二郷土美術館が掲載され、一ツ星にランクされたのです。

その評価は、
「竹久夢二(1884−1934 画家、デッサン画家、イラストレーター)にささげられた美術館。その描線の繊細さは"日本のロートレック"という名声をもたらした。数々の掛け軸の画やイラスト集は、主題の中に多くの洗練された繊細さ、優美さを描き出しています」
というものです。

詩人でもあるという評価が入っていれば、世界でも詩人であり、画家であり、イラストレーターでもあり、デザイナーでもありというマルチアーティストは類稀なので、ひょっとするともっと星を稼げたかも知れません。
きっと、夢二の詩を英語等の外国語に翻訳して紹介すれば、世界でもっと共感が得られると思いました。

また、私たちが応援している津田永忠の手になる岡山世界遺産の一つである「岡山後楽園」も三つ星という快挙です。
岡山城や林原美術館も入っていますので、たちまち岡山カルチャーゾーンが、世界に紹介される誇りになったことは本当に嬉しいことです。
岡山県にとっては、その他に倉敷美観地区や大原美術館も入って、文化県として大いに気を吐けます。ミシュランに載って、"ミシラン"外国のお客様や、日本国内からも再発見のお客様がいらっしゃっていただければ、本当に嬉しいことです


竹久夢二 夢二郷土美術館 本館 夢二作品 『櫻さく國 白風の巻』より
竹久夢二 夢二郷土美術館 本館(岡山市浜) 『櫻さく國 白風の巻』より


<2008.01.29>



小嶋社長とたま駅長

たま駅長が“スーパー駅長”に特別昇進

和歌山電鉄  社長 小嶋 光信



たまちゃんパワーには、びっくりしました。

昨年1月5日に「客招き担当」として猫のたまちゃんを貴志駅駅長に任命して以来、大活躍で、まさかお客様が7%以上増えるとは、想像もしませんでした。
まさに"たまちゃん様々"で、"たまたま"の大ヒットです。

たまちゃんの飼い主である貴志駅お隣の小山商店のおばちゃんから、公道にたまの猫舎が引っかかっていて、立ち退きを命じられたため、駅舎の中にたまを置いて欲しいとお願いを受けたのが始まりです。
それで、たまちゃんをひと目見れば、これが堂々たる三毛猫ちゃん。たまちゃんと目があった瞬間、ピカッとたまちゃんの駅長姿が頭にひらめきました。

おかげで人助けならぬ「猫助け」で福を頂戴しました。
もちろん、「いちご電車」や「おもちゃ電車」はじめ、地域のみなさまの応援との相乗効果です。

貴志川線は、毎年5%以上お客様の減る典型的な地方鉄道路線でしたが、「乗って残そう貴志川線」という住民パワーや、行政や政治のみなさまのご支援に背中を押されて、両備グループの岡山電気軌道が中心になって再建することにしました。
住民の一員ではありますが、まさか猫のたまちゃんまでも再建に自ら汗をかいてくれるとは、感激です。

就任一周年を記念し、この1年間の貢献に感謝して、このたび特別昇格として課長職の「スーパー駅長」に任命することにしました。

昇格祝いは、新しい駅長室の新設(後日)と、スーパー駅長を示す金線入りの帽子と、スーパーの"S"の字の入った駅長バッジです。
私の個人としてのお年玉は干支のねずみの猫じゃらしと、カニカマスライスです。

昇格式は、これが地方鉄道の駅かと思わせるような賑わいぶりで、お祝いに駆けつけて下さったお客様と、全国からのマスコミのみなさんの取材でごった返しておりました。
和歌山市長の大橋さんも、個人として駆けつけて下さいました。
たま人気には全く"たまげた"です。

元気の良いよさこい集団『風猛乱舞』の賑やかな踊りと、観客のあまりの人いきれに、たまは緊張のあまりか、カニカマスライスはちょっと食べただけでしたが、干支のネズミの猫じゃらしには、興奮して飛びついて、猫パンチをあびせ、大ご機嫌でした。

この勢いで出世すると、ひょっと社長になるかも…。


たま駅長 昇格式 スーパー駅長 たま たま駅長 昇格式
マスコミの皆さんに大勢お集まりいただきました “スーパー駅長”の たま です 助役共々、これからもがんばります! (たま)


<2008.01.05>



小嶋社長

平成20年両備グループ代表年頭所感

チャレンジ5で日本一! 『現場力を磨く』

両備グループ代表 小嶋 光信



あけましておめでとうございます!
家族のみなさんとご一緒に素晴らしい新年を迎えられたこと、お慶び申しあげます。


昨年は、「チャレンジ5で日本一!」運動の2年目として、色々花の咲いた年でした。
お正月、和歌山電鉄貴志駅長に三毛猫「たま」を任命したことが"招き猫"になったのか、テレビ番組『日経スペシャル ガイアの夜明け」(テレビ東京系列)に和歌山電鉄中国バスの2件の再生が取り上げられるなど、全国に両備ありと大いに話題になった年でした。

とかく暗くなりがちな企業再建を、明るく、話題性をしっかりもって再生ができていることは、現場で頑張っている社員のみなさんのひたむきな努力の結果だと感謝しています。

「おもちゃ電車」(和歌山電鉄)や本皮シートの観光バス「ファーストグレース」(両備観光)の投入、募集型ツアー商品「ゆりあな季(とき)」(両備観光)での質の高い旅の提供、新たなタクシーサービスの提案と需要の創造を目的とした「両備グレースタクシー」の開業など、運輸交通系の話題だけでなく、情報系でも、豊かな地域社会の実現に貢献できるよう地方自治体向けソリューションを統合した新ブランド「R-STAGE(アール・ステージ)」(両備システムズ)の発表や、特定健診・特定保険指導義務化に伴う新しいサービスの投入(両備システムズ)など、久しぶりに大きな話題がありました。
販売系では、9年ぶりに両備ストアが食品スーパー「リョービプラッツ」を核とした複合型ショッピングセンター「Pモール藤田」を新規開店でき、食品スーパー事業の新たな方向性を示しました。

また、事業活動だけでなく、両備の財団(両備てい園記念財団)がささやかな応援をしてきたフィギュアスケートの高橋大輔選手が、世界フィギュアで銀メダルに輝きましたし、津田永忠顕彰会が提案した「近世岡山の文化・土木遺産群−岡山藩郡代津田永忠の事績−」の世界遺産登録への取り組みも、みなさんのご協力もあり、行政に正式に取り上げていただき、文化庁へ提案されました。岡山の誇りが着実に育っていると思います。とかく世界遺産は観光面のみ取り上げられますが、白川郷(岐阜県)で効果が見られたように、世界遺産登録で地元の誇りが生まれ、若者が地域に戻り、出生率も全国有数に高まったそうです。地域の誇りが、地域を活性化させるのです。


「チャレンジ5で日本一!」の2年目となる昨年の取り組みは次の通りです。

1. 両備ホールディングス(株)の発足

企業体質の良い両備バス(株)と、成長力のある両備運輸(株)の合併で、成長力も企業体質も良い企業を目指して両備ホールディングス(株)を創り、私の約30余年にわたる企業経営の経験の集大成として、中小企業型の事業クラスターとしてのホールディングスを開発しました。
ヒト・モノ・カネという経営資源は両備経営サポートカンパニーで一元管理し、各カンパニーは必要な経営資源だけを使って効率的な経営をするという方式です。

大きな組織では大企業病になりますし、小さな組織では目先の効率経営はできますが、規模の利益と、事業と人材の成長性を享受できません。小回りが効き、その上企業力を発揮できる体制を目指しています。両備経営サポートカンパニーもプロフィットセンターとして、各カンパニーに経営資源の貸付だけではなく、余剰経営資源の効率的運用で収益体制を目指して、最小の間接費になるようにオペレーションをします。
大企業の経営の研究はたくさんあるのですが、我々のような地方企業の経営の仕組みは、誰も教えてくれないのです。両備型の経営を開発して、効率的で、成長力の強い体質造りをしなくてはなりません。

通常、これだけの大きな合併では、インターフェースが取れるまで2〜3年かかりますが、ごく一部の社員に意識改革の遅れが見られるものの、社名も変え、本社も変え、人心も一新しましたので、新しい両備のパワーが生まれてきていると評価しています。
ちょうど燃料の大高騰、サブプライム問題での景気不安、政情の不安定という逆境の出発になったので、締まった良い企業体質が生まれると思います。みな順境の船出を望みますが、『順境は人を殺し、逆境は人を育てる』の例えのように、企業も苦労を重ねるほど、強い体質が生まれるのです。


2. グループ企業の体質整備
ア)両備グループ安全管理委員会 創設
松田副社長(両備ホールディングス)を中心に、『日本一安全な運輸企業』を目指して、内部監査体制と教育、ヒヤリハット事例の分析に基づく新たな教育体制の導入など、安全管理体制の再構築をしました。乗務員さんが本気になれば、有責事故ゼロは実現出来るということをいくつかの職場が証明しています。多くは注意不足の自損的事故で、プロの運転手としては恥ずかしい事故が多いのです。徹底した安全意識をつくりましょう。
イ)両備グループ監査室 創設
佐藤専務(中国バス)を中心に、目利きで経験豊かな専務、常務、役員経験のあるOB4名を両備グループ監査役に任命しました。社長の守備範囲が広がっていますので、経営理念、経営方針、経営目標がキチンと執行されているか、5つの執行責任(業績・改善・人材育成・方針徹底・次代の種まき)を果たして、問題の解決や、事業拡大の戦略が熱心に計られているかなど、社長を補佐してチェック、評価と指導的監査を実施していただいて、かなりの効果が出てきました。
ウ)両備グループのコアの整備
両備グループのコアは運輸・交通部門、情報部門、生活関連部門の3つですが、両備情報グループ長に坂本副社長(両備システムズ)を、両備トランスポートグループ長に三村常務(両備ホールディングス)を、両備タクシーグループ長に大西専務(岡山交通)を任命し、一体化したオペレーションの必要な部門の経営力を高める努力をしています。飲食関係は長久副社長(中国商事)を中心にまとめていきます。それぞれの各社がしのぎを削ると同時に、経営力と品質の一体化を目指します。
エ)両備グループ情報管理組織 立ち上げ
徹底した情報化と情報セキュリティの構築のために、最高情報責任者(CIO)に坂本副社長(両備システムズ)を任命し、委員会を創設しました。
これまでの総務・人事・財務の3委員会に加え、縦型の組織に横グシを入れて、P(プラン)・D(ドゥ)・C(チェック)・A(アクション)のサイクルをキチンと回す体制づくりをほぼ完成させました。これは「経営管理のグリッドシステム」と言います。
オ)新しい企業の両備グループ加入
フェリー部門では小豆島航路の日生−大部間の「瀬戸内観光汽船(株)」に加え、池田−高松航路の「国際フェリー(株)」も加わり、岡山県から海上2航路で小豆島に入り高松に抜けるという、本州と四国につながる航路が完成しました。これで、航路戦略が効果的に運用できるようになり、小豆島の発展に寄与できると思います。
タクシー部門も岡山交通が広島県福山市に新営業拠点となる「福山両備タクシーカンパニー」を新設したほか、尾道市には中国交通の事業を引き継いだ新会社「(株)中国交通」を設立し営業開始するなど、拠点が広がってきました。
また物流部門では、共栄運輸倉庫グループが仲間入りし、空白地帯だった北関東や北陸、信越などの拠点が広がったばかりでなく、冷蔵・冷凍輸送と保管、防爆倉庫や静脈物流などの新たな仕事のノウハウも加わり、今後の付加価値の高い仕事へのシフトが可能になりました。


 昨年は『速・考働』をテーマに、チャレンジをして、多くの改革や再生、M&Aなどを素早く出来た年といえるでしょう。また、提案制度もやっと緒について、情報系や製造系などの理系だけでなく、交通・サービス業や管理部門で良い提案が出始めました。


 平成20年のテーマは、"チャレンジ5で日本一!『現場力を磨く』"です。
  1. 「お客様第一」と経営方針にうたっていますが、現場で直接お客様に接するカウンターやレジ、運転職、観光ガイド職、営業、電話応対等の業務だけでなく、私たちが行なう全ての業務上にあるお客様との接点で、本当にお客様第一になっているでしょうか。
    お客様不在で自分たちに都合の良い論理で仕事をしていないか、管理職が現場に出向かず現場任せになっていないかを今年は徹底的にチェックし改善します。
    お客様に向かっての商品・サービスのレベルアップを前提に、ムリ・ムダ・ムラを排除した効率的な仕事になっているか、同じ記入を何回もくりかえすような事務処理になっていないか、さらには情報化された効率のよい業務体制になっているかを徹底的に分析して、現場力を磨いてください。
    現場力の基本は5SAF(整理・整頓・清潔・清掃・躾+挨拶と服装・態度)です。両備ストアが岡山市藤田にリョービプラッツを出店する際、地元の方々は当初大手企業の誘致も希望していたようですが、「両備の社員は我々にも挨拶してくれる」ということで、「大手より両備が良かった」と言ってくださいます。再建中の中国バスでも「運転手が挨拶してくれた」と、意識改革を評価してくれています。挨拶ひとつでお客様の評価が様変わりするのです。
    "現場力を磨く"ツールとして、プロジェクトチームやQC活動、ABC分析やブレーンストーミング、KJ法を学び、分析力を磨いてください。
    今日やっていることを、明日も同じレベルでやっていては進歩が無く、恥ずかしいことだと思って、「改善・改革」とより良い提案を進めてください。

  2. 交通・運輸部門は日本一安全・安心な運輸企業を目指して、現場力を磨いてください。点呼にもプロジェクションを取り入れ、ヒヤリハットを「見える化」して、運転手さん一人ひとりが、自分の無事故方針を確立してください。もちろん安全管理の機器導入も進めます。

  3. 情報部門や交通運輸部門など時間外や休日出勤の多い現場は、効率的な仕事の仕方を徹底的に追及して、「社員の幸せ」と現場力を一致させてください。

  4. グループの地盤が岡山県を中心に西日本エリアに片寄った経営ですが、これから首都圏シフトを徹底的に進めます。首都圏一極集中は留まるところを知らず、「上りゆく首都圏」対「落ち目の地方」という縮図となっています。地方企業として生き残っていくためにも、成長力の高い首都圏をキャッチアップします。できれば首都圏とその他の地域の収入を、10年以内に五分五分まで持っていきたいと思っています。

  5. 情報化を進めて、情報を駆使した新事業の構築に努力していきます。これからの商売は、メーカーと運輸業と情報業があれば、極端に言って無店舗でもできる時代になりました。その点、両備グループはその大事な2つの要素の事業を持っていますから、知恵を絞ってそれらの事業のコラボレーションを進めれば、新事業は生まれやすいのです。

  6. 両備ハッピーライフプロジェクトを通じて展開している「社員の幸せ」ですが、昨年は健康面でメタボリックシンドロームを取り上げ、「両備健康塾」で大いに成果をあげました。しっかりした能力とやる気があれば、健康で働きたい年齢まで働いて、年金がどうの、保険がどうのと他力本願で大騒ぎしなくても、幸せに生きられるのです。
    「健康」で「働く能力」と「やる気」があれば、年を取っても職場を確保することが企業の責務です。


今年は、みなさんに「人生計画」を学んでいただき、これを実行すればもっと幸せになるということを伝えたいと思います。

人生のステージには、計画が必要です。若いときは「青計」で結婚し家庭を築き、中年になれば「壮計」で家や老後の蓄え、子息の結婚を考え、さらに歳を重ねた「老計」では、老いてみんなに迷惑をかけない人生計画を造ります。一歩先を考えれば、人生の不安は少なくなり、行きあたりばったりの根無し草の人生を歩まなくてもよいのです。計画的な人生を送るためにも、企業経営が安定していて、将来が見えなくてはいけないのです。


現場力を磨くためには、まず自分自身を磨くことが大切です。今年も健康と安全に留意して、大いに頑張りましょう!


<2008.01.04>

     
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